<ようやく?また?>旧NHK党が党名と参議院会派名を「NHK党」に変更

政治経済

メディアゴン編集部

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立花孝志氏が実質的に率いる国政政党「政治家女子48党(旧NHK党)」(党首・齊藤健一郎参議院議員)は8月9日に開催された役員会・総会において、党名を「NHKから国民を守る党」へと変更することを決定した。

同党は2013年にNHK職員だった立花孝志氏が立ち上げた「NHK受信料不払い党」を皮切りに、2019年の参議院議員選挙で「NHKから国民を守る党」で1議席と2%以上の得票率を得て国政政党となって以降、8回の党名変更を繰り返していることでも知られている。今回の党名変更は国政政党になってから9回目、立党から10回目となる。

8月9日の総会での党名変更承認を受けて、8月10日には参議院会派名も「政治家女子48党」から「NHKから国民を守る党」へと変更したことを参院事務局に届けたという。立花氏は今回の党名変更(復帰)を「原点に帰って、もう一度そこから進めていきたい」と述べる。

今年3月に党名を「政治家女子48党」へと変更した際に、「意味がわかりづらい」や「NHK問題はやめたのか?」といった支持者からの異論も多く寄せられていた。結果的には4月に実施された統一地方選挙で大幅に議席を減らすなど、マイナスブランディングとなっていた。トリッキーな方針で党勢を伸ばしてきた立花氏には珍しい「失策」である。今回の原点回帰によって、党勢回復を目指すという。

現在、同党は代表権人事で揉めており、党員総会で除名された議員経験のない一般女性が代表権を主張するなど、混乱が続いている。そのため、正式な党名変更に必要な総務省や法務省の手続きが滞っているため、まずは国会での会派名を変更し、実質的な党名変更を実現させたかたちだ。国会内の会派は通常は政党とイコールであるため、ねじれ現象が生じているものの、議会活動に支障はない。

なお、参議院ホームページには次のように説明されている。

(Q)「政党」と「会派」はどう違うのですか

(A)会派とは議院内で活動を共にしようとする議員のグループで、2人以上の議員で結成することができます。(中略)委員会の委員・理事、質疑時間の割当てなどは、会派の所属議員数に比例して会派ごとに割り当てられます。政党とは、一般的には、政治について同じ意見をもつ人たちが、その意見を実現するためにつくる団体のことを言います。政党は、国民のさまざまな意見や利益を政治に反映し、国民と国会や政府を結ぶパイプ役としての役割を果たしています。(後略)

国政政党は「国政に議席を持つ政党」である。その意味では、「国会内の会派=国政政党の実態」であるとも言えるだろう。その意味では、同党の代表権人事問題は事実上、終了したように思う。今後、本格的なNHK問題への取り組みに期待したい。

 

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